セミナーの記録と日程

プロジェクト研究委員会

第8回プロジェクト・セミナー

1999年12月14日 ◆於:社研大会議室 ◆司会:大瀧 雅之

報告:吉川 洋
 転換期の日本経済

第8回プロジェクトセミナーでは吉川洋氏から報告がなされた。

【吉川 洋】  転換期の日本経済   →【討論】

はじめに

不良債権とマクロ経済

為替レート

製造業と非製造業

労働市場

財政収支の悪化

 90年代の政策ということでいえば財政は非常に大きいなポイントである。80年代はほとんどないが90年代は景気安定化に財政政策を行っている。しかしこれだけ悪化した。財政が硬直化して国債費がどんどん増えていくと、日本の中での所得配分、世代間分配とか、必要な公共財や社会資本の整備とかがうまくいかなくなっている。これは将来世代に問題を残す。

 つまり歳入・歳出両面で給与所得者から自営業者・農民へ多額の所得移転が行われている。所得の捕捉率—課税についての不公平の存在とともに、社会保障関連支出、公共投資、各種補助金などのありかた等々から、この所得移転が生じているわけである。

 課税の基礎となる所得の捕捉率の不平等は、インヴォイス方式、総背番号制等を採用するなどの方法でどの業種もきちんと捕捉して、解消すべきである。

将来展望

<記録:土田とも子>