出版物 > 単行本

『希望のつくり方』

玄田有史著

さよなら閉塞感 壁にぶつかっている人へ 希望学がおくる リアルでしなやかなヒント 一番いいたかったのは、希望は与えられるものではなく、自分で(もしくは自分たちで)つくり出すものだということでした。この本の冒頭に「かつて、希望は前提だった」と書きました。現代の希望は、もはや前提ではなく、それ自体、私たちの手でつくりあげていくものなのです。(「おわりに」より) 希望は与えられるものではない、自分たちの手で見つけるものだ。でも、どうやって?著者が出会った、さまざまな声のなかに、国の、地域の、会社の、そして個人の閉塞した現状をのり越えて、希望をつくり出すヒントをさがしていく。「希望学」の成果を活かし、未来へと生きるすべての人たちに放つ、しなやかなメッセージ。 著作についてのインタビュー:玄田有史『希望のつくり方』(岩波新書)
目次
* はじめに * 第1章 希望とは何か 正直に話す/少しだけ笑う/若者の問題/欠けている言葉/正確な情報/人生、悪くなかった/「頑張る」は禁物?/希望は要らない?/希望とはみえないもの/生きる困難のなかで/夢とのちがい/水俣の再生/幸福とのちがい/安心とのちがい/四本の柱/希望とは何か/「変わる」と「変える」/共有すること * 第2章 希望はなぜ失われたのか データからみる/大切な注意/希望はないのか?/幸せな希望/近くの希望・遠くの希望/「何か」は何か/なぜ仕事なのか?/行動と仲間/可能性について/高齢社会/リスクに備える/教育をどうするか?/関係性について/人間関係の禁じ手/ウィーク・タイズ/共感社会へ/家族という困難/希望が失われた理由 * 第3章 希望という物語 第三の論点/子どもの頃/修正の旅へ/ある青年の物語/挫折の持つ意味/私の挫折/経験は伝播する/日本を先取りする街/八幡さんから学んだこと/無駄の効用/希望は出会うもの/脱線の役割/必要な無駄/セレンディピティ/まだない存在/希望というフィクション/なぜ物語なのか/働くことの両義性/アニマル・スピリット/経済のなかの両義性 * 第4章 希望を取り戻せ 希望は妖怪のよう?/勉強する意味/「わからない」ということ/大学・学部の選び方/経済学は何を学ぶか/希望の政策/絶望を避ける/最悪でなければ/地域から始める/ローカル・アイデンティティ/地域内外のネットワーク/高齢社会の別側面/会社の再生/努力が報われないとき/キャリア教育/大丈夫の使い方/大きな壁/絶望の向こう側/創造の源泉/私の希望 * おわりに ― 希望をつくる八つのヒント * あとがき * 参考文献
pagetop