セミナーの記録と日程

全所的プロジェクト研究

第3回プロジェクト・セミナー

1999年6月22日 ◆於:社研大会議室 

アメリカ経済分析の視角  報告:渋谷 博史

グローバリゼーション下の農業・食糧問題—国民国家と国際調整—  報告:加瀬 和俊

 プロジェクト・セミナーは第3回をむかえ、グローバリゼーションの進展が市場とその外部の関係にさまざまな問題を引き起こしていることに関連して二つの報告と議論が行われた。渋谷博史氏からはアメリカ市場主義の波及の特殊性とその問題点、加瀬和俊氏からは、市場化になじまないものとしての農業・食糧に関する国民国家と国際調整の間の問題が報告された。

【渋谷 博史】  アメリカ経済分析の視角  →【討論】

I.時代遅れの『講座アメリカ経済』

 戦後日本の50年間に蓄積されたアメリカ経済研究の成果を集大成しておくことは、再び「アメリカナイゼーション(グローバリゼーション)の嵐」の中に突入している日本社会にとって、意味のないことではない。

 アメリカ批判者から実務家まで含めて、できるだけ多くの国内のアメリカ経済研究者に呼びかけ、さらにアメリカ人はもちろんアメリカ以外の国のアメリカ経済研究者にも参加してもらって、『講座アメリカ経済』(4巻)を計画したい。全体を貫く論理については次に述べるように渋谷なりの提案があって協力要請するが、必ずしも徹底的な論理一貫性を求めるものではなく、むしろ現時点(20世紀末ないし21世紀初め)における「歴史から最新情報(へのアプローチの仕方)」という幅広い研究情報を提供することを、「納税者に対する意義説明」という問題意識からも、目指したい。

II.アメリカ経済分析視角の提案

III.朝日データベース・プロジェクトとの共同

<渋谷博史>