アリシア・ヒロン教授紹介

メキシコ国立自治大学経済研究所教授
社研客員教授の在任期間:2002年12月1日-2003年2月28日
ヒロン教授はメキシコを代表する国際金融論・金融論・金融政策の研究者である。昨年4月まで8年間、メキシコ国立自治大学経済研究所長を務めた。教授は、特に1980年代以降のラテンアメリカ、中でもメキシコの累積債務問題と金融危機、金融制度改革について、ラテンアメリカの学界をリードする業績を挙げている。近年はメキシコおよびラテンアメリカ諸国の金融制度改革についての研究を多数公表しており、この分野を代表する論客の1人として活躍している。ヒロン教授はまた、プロジェクト研究「開発と市場移行のマネージメント」の主要メンバーの1人であり、同プロジェクトの4つの柱の1つである「金融制度改革」のプロジェクトリーダーとしてプロジェクト運営の責任を負っている。今回の来日の目的は、ラテンアメリカ諸国の金融制度改革に関する豊富な学識に基づいて、1990年代の日本の金融制度改革についての実証研究を遂行することである。特に、金融自由化と不良債権問題に対する日本の銀行および金融当局の対応を検討し、日本の金融システムが国際競争力を獲得するための戦略を明らかにすることを目指している。
主要業績には、Presente y Futuro de la Banca en Mexico (in print);
La Globalidad de la Economia Mundial (Editorial Porrua, 1999);
Globalidad,Crisis y Reforma Monetaria (Editorial Porrua, 1999);
Crisis Financiera:Mercados sin Fronteras (IIEc-UAM-Editorial El Caballito, 1998);
FinancialSystem Reform in Latin America:
Mexico and the Banking Crisis (Center forLatin American Economics, 1997)などがある。