これまでの研究の経緯

 中国プロジェクトの基礎になっているのは、科研費の助成を受けて2期に渡り実施した中国社会科学院との共同研究である。
 @ 地方国有企業の改革:1995年〜1998年
94年制定の会社法が、国有企業改革とりわけ地方国有企業の改革にどのような影響をもたらしたか、四川省などいくつかの地方を選んで現地調査したが、実態にはそれほど大きな変化がなく、会社法の実施は部分的なものにとどまっているとの結論に達した。
 A 会社制度におけるコーポレート・ガバナンス:1999年〜2002年
97年を転換点にして、会社法の実施状況に変化が生じた。国有大企業を中心に株式会社化が進み、証券法が制定されて証券制度も規範化された。WTOへの加盟を意識して、グローバル化が熱心に説かれたが、改革の進展には場所によって大きな較差が生じているとの結論を得た。現地調査では、他からの助成を得て、吉林省で詳細な調査を実施することができたが、対象企業を自由に選択することができず、調査結果にやや偏りが生ずる結果を招いた。
 上記の共同研究については、それぞれ3年間の助成期間終了後、調査報告書を作成して提出した。また、期間中に中国で2冊の本を刊行したほか、日本でもかなりの数の論文を公表してきた。

■調査項目■
 研究対象は多岐にわたっているが、継続して主要な調査対象としているのは、以下の項目である。 
 @ 国有企業から改組した株式会社のコーポレート・ガバナンス
    2001年に吉林省で200社を対象に詳細な実態調査を実施した
 A 株式会社転換後の国有企業の再編問題
 B 財政制度改革
 C 会社法、証券法の実施状況