セミナーの記録と日程

全所的プロジェクト研究

第6回プロジェクト・セミナー

1999年10月26日 ◆於:社研大会議室

報告:大瀧 雅之
90年代の日本経済とマクロ経済学:市場と組織—相互補完的な秩序—

10月の第6回プロジェクトセミナーは、大瀧雅之氏から報告がおこなわれた。以下は当日の報告と議論の概要である。なお、会場からの質問は報告と平行してなされた。

【大瀧 雅之】  90年代の日本経済とマクロ経済学:市場と組織—相互補完的な秩序—

I.はじめに

II.日本の労働市場の特徴と企業の規律付け

III.保険機構としての「日本型資本主義」

IV.これからの展望

 冒頭でも述べたが、ケインズ経済学にある種無責任な無限定的な考えがある事は認めないといけない。従来の俗流ケインズ経済学では景気が悪くなると受容を増やせばよいという(「土建屋経済学的」な)考え方があるが、公共投資がアメニティを高めているのか、地方の所得や県民所得にどのような影響を与えているのかといったエフィシャンシーの問題を真っ向から考えてみたいと思う。それから日本の場合、公共の企業体が多いが、その行動はどうあるべきなのかといった問題や、他にも近代経済学では官民の関係、大蔵省や天下りの規律付けが分析されているが、そうした問題について、こちらのセクターでは考えてみたいと思う。

<記録:渋谷謙次郎>